月に一回のこのセッションを、僕は「恐怖の?団子坂セッション」と呼んでいる。
メンバーは全員が50代の男性からなるカルテット。今年、1月の下旬にインターネットで集められたメンバーだ。セッションは基本的に月1回、3時間、千代田線・千駄木駅の近くの団子坂スタジオで行われる。
セッション時間になると、どこからともなく4人が集まってくる。ひととおりアップが終わると、リーダーのテナーサックスK氏がぼそっと声を出す。・・・「ビューティフル・ラブ」。
すると数秒間のうちに、ピアノ氏がイントロを弾き始め、その日の1曲目が始まる。
1曲目が終わると、またもK氏がぼそっと声を出す。・・・「コンファメーション」。
またも、数秒後にはドラムのカウントが始まって2曲目へ・・・。
この調子で、1回のセッションで12曲から15曲ぐらいを一気に突っ走る。K氏が曲名を出してから間髪を入れずに演奏しなければ、場を乱してしまう緊張感がぴんと張りつめている。そして、最後の曲が終わると、「じゃあ、また来月」という声で、それぞれの帰途につく。
4人の間には普通の会話がないので、みんなふだんどこで何をやっている人なのか、わからない。一部、まだ名前を知らない人もいる。1か月に1回集まって3時間のセッションで作り出す「音」だけが、4人の「会話」だ。
参考までに、7月2日(日)に行われたセッションの曲をあげておこう。全14曲。夏ということもあり、この日はボサノバ系がふだんより多かった。
Alone Together, Beautiful Love, Black Orpheus, Blue Monk, But Not For Me, Confirmation, Giant Steps, It Could Happen to You, Moment’s Notice, Cm Blues, Jazz Samba, Stella by Starlight, Wave, In a Sentimental Mood
(2006.7.2)