9月4日にパリに到着してから、リヨン、トゥールーズ、カーディフ、ボルドーと回り、今日、18日ぶりにパリに戻っています。ボルドーからパリまではTGVを利用して3時間あまり。日本を離れてからもう22日目。
「人が旅をするのは到着するためだけではなく、旅をするためである」とは詩人ゲーテの言葉。自分の場合には、仕事での出張が多いため、プライベートで旅行することはほとんどないが、たとえビジネスであれプライベートであれ、人は旅に出ると何かしら「新しい自分」を発見するものだ。
そういえば最近、自分の感じ方が前とずいぶん違ってきたような気がする。たとえば、移動中にiPodで聴く曲にせよ、前より1曲1曲をすごく大切に聴くようになった。今、このブログを書きながらTGVの中で聴いているのはキース・ジャレットのCome Rain Or Come Shineという曲。
iPodには、自分のライブやジャムセッションの録音もたまには入っている。そんな中で、最近時々聴くのは、この夏8月19日に渋谷KOKOのサンデー・ジャムセッションで収録した『枯葉』。とても速いテンポの演奏だったが、ヴォイオリン、テナーサックスなど多彩なソリストに誘発されてか、実にライブ感あふれる演奏になっている。
同じ曲もまた、違った情景の中で聴くと違って聞こえてくるのかもしれない。
もうひとつ、最近、以前よりドラムの音がしっかり聞こえてくるようになった。細かいリズムの彩(あや)が聞き取れるようになってきた。前はドラムの音を聞かずにベースを弾いてたわけだから、当時のベースプレーは想像を絶する。